【冷えとり健康法】病気の症状は“敵”ではなく、単なる“〇〇”だ

 

一人暮らしを初めて3ヶ月ほど経過した、梅雨時のある夜。

私がロフトベッドの上で裸足を布団から放り出してグースカ寝ていた時のこと。

 

それは突然やってきました。

 

 

 

「か…はっ(息が…吸えないッ!?)」

 

まるで鵜堂刃衛に“心の一方”をかけられた薫殿のように、
息ができなくなり(※)、苦しさで思わず目が覚めました。

※多少は吸えるのですが、気管が尿道くらいのサイズに縮まってしまったような感覚

 

「(何だこれ!?ヤバイ!)」

 

まさか自分が喘息になるとは予想もしていませんでした。

しかもそれまで喘息と言えば、「小さい頃から患っている人だけのもの」
という何とも勝手なイメージがあったんです。

まさか大人になってから発症するとは。

 

もちろん件の夜は喘息の“ぜ”の字にも思い至りませんでしたので、
ただただうろたえるばかりでした。

 

もうね、心の底から「おろ〜」でしたよ。

 

でも運が良かったのは、
ちょうどその頃知り合ったばかりの友人(後に親友となる)が、
“冷えとり健康法”なるものを実践していて、以前に

「半身浴か、足湯をして足を温めるといいよ」

と聞かされていた事でした。

その言葉を思い出した私は大慌てで湯船にお湯を張り、
ルパンばりに服を脱ぎ捨ててお湯にダイブ。

 

半身浴をし始めて、ものの数分…

気管が開いてきて、やっと正常に呼吸が出来るようになったのでした。

 


冷えとり健康法とは?


ここで“冷えとり健康法”について聞いたことがない方のためにざっくり説明しますと、
愛知県小牧市の医師・進藤義晴さんが提唱している東洋医学に基づく健康法で、

万病は“冷え”により起こる

とし、

“頭寒足熱”によって血や気の巡りを良くしてあげれば病気の症状は自然と消えていく

というものです。

 

この場合の“冷え”とは血や気の巡りが悪くなる事、
本来循環すべきものが滞ってしまい、排出されるべき毒が体内に留まってしまう事
と捉えてもらえればよろしいかと思います。

 

また、西洋医学と東洋医学の大まかな違いについては、

西洋医学:
・近代的な化学療法や外科医療など
病気(症状)を消すことを目的としている
・各々の臓器や器官といった部分に分けて診ていく(分析していく)

東洋医学:
・中国医学(漢方医学)やアーユルヴェーダなど
身体全体のバランスや流れを整えることを目的としている
・身体を構成する要素(※)や各要素の相互作用など、全体の状態を診る
※臓器や器官というよりは、それらの複合的な働きや流れなど

 

厳密には中国医学とそれが日本に渡って独自の進化を遂げた
漢方医学(漢方薬、鍼灸など)は異なるものとの見方があります。

また現代では医療も多様化、細分化されているので、
一概に西洋と東洋で区分けできないことも多々あるとは思いますが、
ここでは「そんな感じなのか」くらいに思ってもらえれば。

(気になる方はググってみて、どうぞ。)

 

半身浴で呼吸が整ったという体験をしてからというもの、
私は俄然、冷えとり健康法に興味が湧いてきました。

というか、無知のままでいてまたパニックになるのが怖くなったんですよね(汗)。

さらに、後日病院に行った際にそのお医者さんに
「喘息は治らない、吸入薬で炎症を抑え続けるしかない」的なことを言われ、
西洋医学に対する不信感が募ったことも理由のひとつでした。

 

まあ今では西洋医学のアプローチの仕方も
それはそれで素晴らしいと思えるように変わってきたのですが、

特に当時は自然農の川口由一さんの影響(川口さんは漢方医学も実践されている)もあって、

「東洋医学の方が正しい!西洋医学は間違っている!」

と極端な考え方を持ってしまったのですね(苦笑)

(そもそも物事を“正しい or 間違っている”とジャッジする二元論自体が、
“全体を見なさい”という川口さんの教えから外れていたんですがね…)

 

そこから先の友人に色々聞くだけでなく、自分でも進藤義晴さんの本を読んで、
冷えとり靴下を購入して、冷えとり生活を実践するようになったわけです。

(ちなみに紆余曲折を経てボディメイクのためのワークアウト(いわゆる筋トレ)や
肉食などを取り入れることになった今でも、冷えとり靴下着用半身浴だけは行なっています)

 


病気の症状は“敵”ではなく、単なる“バロメーター”


冷えとり健康法に限らず、東洋医学的な視点を持つようになって一番変わったことは、
病気の症状というものが“悪いもの、やっつけるべきもの”というよりは
“単なるバロメーター”と思えるようになったことです。

 

よく言いますよね。

ガンを切っても、あるいは薬や放射線で抑えても、
それを引き起こした生活習慣を改めない限り本当の意味では解決しない

って。

 

ガンは“結果”であって“原因”ではないんです。

私の例で言えば、喘息は“結果”であって“原因”ではないんです。

 

病気の症状自体はバランスの崩れた身体からのシグナルに過ぎないんですね。

人生とドライブは似ている!?【その1】【その2】

という記事でも似たようなことを書きましたが、

原因となった冷えを引き起こすような生活習慣を改めることなしに、
表面的な症状だけを抑えることは、

車の速度メーターの針を手でグイッとゼロに戻してしまったり、
目盛りを書き換えてしまったりすることと同じだと思うんです。

 

それでは解決にはならないんですね。

 

もちろんあまりに症状がひどい、苦しいときに
“火消し”的にその症状自体を和らげる、という技術は大切だと思いますよ。

 

でもその際に、

「本質は何か」
「全体はどうなっているのか」

という根本的な見方、考え方が最も大切だと思うんです。

 

それがあって初めて各々の技術は意味を為してくると思うんですね。

本質や全体を見る力末端の専門技術全部でひとつの営みとなると思うんです。

 

そう考えれば病気の症状というのは、現在の状態を教えてくれる
貴重でありがたいものだと捉えることも出来るんですよね。

私の場合も、梅雨時になると今だに喘息っぽい症状が僅かながら出ます。

ただ、それを怖がったり、憎んだりするのではなく、
それによって自分の状態を知ることができるという
何ともありがたいものに変わったのです。

 

これは医療に限らず、食と農、教育、人間関係、ビジネス、お金など
人生のあらゆる分野において共通する重要な見方、考え方、
ひいては在り方、だと思います。

まあ、現代社会のようにそれらがちぐはぐな状態も
それはそれで単なるシグナル、バロメーターであって
悪いもの、やっつけるべきものではないのですけれどね(笑)。

 

というわけで今回は私の喘息の経験と、冷えとり生活から得た人生全般における在り方、
についてお話しさせて頂きました。

「で、実際どうやんのよ?」

という方もいらっしゃると思いますので、

次回は冷えとり健康法のやり方お役立ちグッズ
おすすめ書籍などを私なりにご紹介させて頂きますね。

 

次回はコチラ
【冷えとり健康法】「で、具体的にどうやんの?」にお答えしました!

 

最後までご覧頂きありがとうございます。

素敵なムカデライフを。

 

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